トロント国際映画祭の歴代の受賞作です。最高賞となる「観客賞」の一覧。
年 | 作品賞 | 詳細 |
---|---|---|
2024 | 「ライフ・オブ・チャック」 | 詳細▼ |
2023 | 「アメリカン・フィクション」 | 詳細▼ |
2022 | 「フェイブルマンズ」 | 詳細▼ |
2021 | 「ベルファスト」 | 詳細▼ |
2020 | 「ノマドランド」 | 詳細▼ |
2019 | 「ジョジョ・ラビット」 | 詳細▼ |
2018 | 「グリーンブック」 | |
2017 | 「スリー・ビルボード」 | |
2016 | 「ラ・ラ・ランド」 |
トロント国際映画祭(略称:TIFF)は、毎年9月にカナダで開催されます。1976年創設。 最優秀作品賞に相当する「観客賞」(ピープルズ・チョイス・アワード)は、 映画祭の来場者(映画ファンら)の投票によって決まります。 カンヌやベネチア映画祭のように少数の審査員が選ぶ方式ではありません。 このため、一部の芸術家や評論家だけに好まれるようなマニアックな作品ではなく、 一般の人たちにも愛されやすい作品が受賞する傾向があります。
トロント映画祭は、アカデミー賞の有力な前哨戦と位置づけられています。
トロント映画祭で観客賞を獲得した映画は、アカデミー賞作品賞にノミネートされる確率が高いです。
一連のオスカー前哨戦の中で、時期的に最も早く開催されるため、その年の賞レースの流れを左右します。
世界最大の映画市場である北米で開催されることもあり、ハリウッドのメジャー作品も多数出品されます。
もともとは地元の映画ファンに世界各地の映画祭のえり抜きの作品を楽しんでもらう「映画祭の映画祭」として1976年に始まりました。 その後、発展を続け、同じくカナダの代表的な映画祭だったモントリオール映画祭を追撃。 21世紀に入ると、カンヌに次いで影響力がある映画祭と評されるようになりました。
部門 | 受賞作 |
---|---|
観客賞 |
「ライフ・オブ・チャック」
マイク・フラナガン監督 (アメリカ映画) 「ショーシャンクの空に」などの小説家スティーブン・キングの短編を原作とするSFドラマ。 主演は、マーベル映画のロキ役で知られる英国人トム・ヒドルストン。 2位:「エミリア・ペレス」 (仏、ジャック・オーディアール監督) 3位:「アノーラ」 (米国、ショーン・ベイカー監督) |
ミッドナイト・マッドネス観客賞 |
「サブスタンス(The Substance)」
(コラリー・ファルジャ監督) |
▼ 日本からの出品 ▼ | |
日本からの出品 |
「ぼくのお日さま」
監督:奥山大史 ※センターピース部門 「Cloud クラウド」 監督:黒沢清 ※センターピース部門 「HAPPYEND」 監督:空音央(そら・ねお) ※センターピース部門 「ザ・ゲスイドウズ」 監督:宇賀那健一(うがな) ※ミッドナイト・マッドネス部門 |
部門 | 受賞作 |
---|---|
観客賞 |
「アメリカン・フィクション」
コード・ジェファーソン監督 (米国映画) 2位:「ホールドオーバーズ」 (米国、アレクサンダー・ペイン監督) 3位:「君たちはどう生きるか」 (日本、宮崎駿監督) |
ミッドナイト・マッドネス観客賞 | 「ディックス:ザ・ミュージカル」 |
▼ 日本からの出品 ▼ | |
日本からの出品 |
「君たちはどう生きるか」
監督:宮崎駿 ※ガラ・プレゼンテーション部門 「怪物」 監督:是枝裕和 ※スペシャル・プレゼンテーション部門 「悪は存在しない」 監督:濱口竜介 ※スペシャル・プレゼンテーション部門 「大いなる不在」 監督:近浦啓(ちかうら・けい) ※プラットフォーム部門 |
部門 | 受賞作 |
---|---|
観客賞 |
「フェイブルマンズ」
スティーブン・スピルバーグ監督 (アメリカ映画) 2位:「ウーマン・トーキング 私たちの選択」 (米国、サラ・ポーリー監督) 3位:「ナイブズ・アウト:グラスオニオン」 (米国、ライアン・ジョンソン監督) |
ミッドナイト・マッドネス観客賞 |
アル・ヤンコビック物語
「Weird:The Al Yankovic Story」 |
▼ 日本からの出品 ▼ | |
日本からの出品 |
「LOVE LIFE」
深田晃司監督 ※コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門 「PLAN 75」 早川千絵監督 ※コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門 |
トロント国際映画祭 観客賞 | ||
---|---|---|
年 | 作品名 | 内容など |
2023 |
「アメリカン・フィクション」
コード・ジェファーソン監督 (米国映画) 2位:「ホールドオーバーズ」 (アメリカ、アレクサンダー・ペイン監督) 3位:「君たちはどう生きるか」 (日本、宮崎駿監督) |
|
2022 |
「フェイブルマンズ」
スティーブン・スピルバーグ監督 (アメリカ映画) 2位:「ウーマン・トーキング 私たちの選択」 (米国、サラ・ポーリー監督) 3位:「ナイブズ・アウト:グラスオニオン」 (米国、ライアン・ジョンソン監督) |
巨匠・スピルバーグ監督の自伝的ドラマ。
映画愛に目覚めた少年が、8ミリカメラを手に異才を発揮。映像の魔力や危うさに気づく。 両親との絆や複雑な家庭内事情が赤裸々に描かれる。成功物語や温かい美談に仕立てるのでなく、過去と向き合いながら映画の本質に迫る視点が称賛された。 |
2021 |
「ベルファスト」
(英・米・アイルランド映画/ケネス・ブラナー監督) 予告編→ 日本公開:2021年3月25日 【配信:アマゾン】 2位:「Scarborough」(カナダの独立系映画) 3位:「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(ジェーン・カンピオン監督、ベネチア国際映画祭の作品賞) |
ケネス・ブラナー監督の半自伝的映画。
ベルファストは、イギリスの北アイルランド首都。ブラナー監督は幼少期をベルファストで過ごした。
カトリックとプロテスタントが激しく対立した北アイルランド紛争の時代に生きる少年を描く。
白黒映画。
大女優ジュディ・デンチが出演。主人公の祖母を演じている。 ブラナー監督は1990年、「ヘンリー五世」(1989年)でアカデミー賞監督賞を受賞した。 俳優としても輝かしキャリアを持っており、 「ヘンリー五世」でアカデミー賞主演男優賞、「マリリン 7日間の恋」(2011年)で助演男優賞にノミネートされた。 |
2020 |
「ノマドランド」
(アメリカ映画/クロエ・ジャオ監督) 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ 2位:「ワン・ナイト・イン・マイアミ)」(米国、レジーナ・キング監督) 3位:「Beans(原題)」(カナダ) |
ノマドランドは、中国出身・米国在住の若手女性監督クロエ・ジャオの3作品目。
ベネチア国際映画祭との2冠を達成した。
主人公は、2008年の不況で家を失った女性。 米ネバダ州の砂漠に停めた車で暮らしている。 レストランのバイトなどで生活費を稼ぐ。 彼女のように遊牧民(ノマド)的な生活を送る人たちをドキュメンタリー風に活写する。 独創的な語り口や斬新な映像美、撮影技術(シネマトグラフィー)が高い評価を得た。 主役のフランシス・マクドーマンドの演技も称賛された。 ジャオ監督はインデペンデント映画「ザ・ライダー」(2017年)で高い評価を受け、 マーベル映画「エターナルズ」(2021年)の監督に抜擢された。 |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
---|---|---|---|
年 | 作品名 | 国 | 監督 |
2019 |
「ジョジョ・ラビット」
予告編→ 動画配信(Amazon)→ 2位:「マリッジ・ストーリー」 3位:「パラサイト 半地下の家族」 |
米国 | タイカ・ワイティティ監督。第2次大戦期のヒトラー時代のドイツが舞台。10歳の少年ジョジョを目を通して、独裁、戦争、大人たちの欺瞞を風刺的に描いた。ワイティティ監督はユダヤ人。マーベル映画「マイティ・ソー/バトルロイヤル」の監督で知られる。本作では、自らヒトラー役を演じている。 |
2018 |
「グリーンブック」
動画配信(Amazon)→ 2位:「ビール・ストリートの恋人たち」 3位:「ROMA/ローマ」 |
米国 | ピーター・ファレリー |
2017 | 「スリー・ビルボード」
動画配信(Amazon)→ 2位:「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」 3位:「君の名前で僕を呼んで」 |
米国 | マーティン・マクドナー |
2016 |
「ラ・ラ・ランド」
動画配信(Amazon)→ 2位:「LION/ライオン ~25年目のただいま~」 3位:「奇跡のチェックメイト - クイーン・オブ・カトゥエ -」 |
米国 | デイミアン・チャゼル |
2015 | 「ルーム」
2位:「怒れる女神たち」 3位:「スポットライト 世紀のスクープ」 |
カナダ、アイルランド | レニー・アブラハムソン |
2014 | 「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
2位:「しあわせへのまわり道」 3位:「ヴィンセントが教えてくれたこと」 |
英国、米国 | モルテン・ティルドゥム |
2013 | 「それでも夜は明ける」
2位:「あなたを抱きしめる日まで」 3位:「プリズナーズ」 |
米国 | スティーヴ・マックイーン |
2012 | 「世界にひとつのプレイブック」
2位:「アルゴ」 3位:「ゼロ タウン 始まりの地」 |
米国 | デヴィッド・O・ラッセル |
2011 | 「私たちはどこに行くの?」
2位:「別離」 3位:「人生、ブラボー!」 |
レバノン、仏、エジプト、伊 | ナディーン・ラバキー |
2010 | 「英国王のスピーチ」
2位:「おじいさんと草原の小学校」 |
英国、オーストラリア | トム・フーパー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
---|---|---|---|
年 | 作品名 | 国 | 監督 |
2009 | 「プレシャス」 | 米国 | リー・ダニエルズ |
2008 | 「スラムドッグ$ミリオネア」 | 英国 | ダニー・ボイル |
2007 | 「イースタン・プロミス」 | 英国、カナダ、米国 | デヴィッド・クローネンバーグ |
2006 | 「ベラ」 | 米国、メキシコ | アレハンドロ・ゴメス・モンテヴェルデ |
2005 | 「ツォツィ」 | 英国、南アフリカ共和国 | ギャヴィン・フッド |
2004 | 「ホテル・ルワンダ」 | 英国、アメリカ、伊、南アフリカ共和国 | テリー・ジョージ |
2003 | 「座頭市」
北野武監督の初の時代劇。 |
日本 | 北野武
日本人の受賞者(歴代)→ |
2002 | 「クジラの島の少女」 | ニュージーランド、ドイツ | ニキ・カーロ |
2001 | 「アメリ」 | 仏 | ジャン=ピエール・ジュネ |
2000 | 「グリーン・デスティニー」 (臥虎藏龍) |
台湾、香港、アメリカ、中国 | アン・リー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
---|---|---|---|
年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1999 | 「アメリカン・ビューティー」 (American Beauty) |
米国 | サム・メンデス |
1998 | 「ライフ・イズ・ビューティフル」 (La vita è bella) |
伊 | ロベルト・ベニーニ |
1997 | 「ハンギング・ガーデン」 (The Hanging Garden) |
英国、カナダ | トム・フィッツジェラルド |
1996 | 「シャイン」 (Shine) |
オーストラリア | スコット・ヒックス |
1995 | 「アントニアの食卓」 (Antonia) |
オランダ、ベルギー、英国 | マルレーン・ゴリス |
1994 | 「司祭」 (Priest) |
英国 | アントニア・バード |
1993 | 「スナッパー」 (The Snapper) |
英国、アイルランド | スティーヴン・フリアーズ |
1992 | 「ダンシング・ヒーロー」 (Strictly Ballroom) |
オーストラリア | バズ・ラーマン |
1991 | 「フィッシャー・キング」 (The Fisher King) |
米国 | テリー・ギリアム |
1990 | 「シラノ・ド・ベルジュラック」 (Cyrano de Bergerac) |
仏 | ジャン=ポール・ラプノー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
---|---|---|---|
年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1989 | 「ロジャー&ミー」 (Roger & Me) |
米国 | マイケル・ムーア |
1988 | 「神経衰弱ぎりぎりの女たち」 (Mujeres al borde de un ataque de nervios) |
スペイン | ペドロ・アルモドバル |
1987 | 「プリンセス・ブライド・ストーリー」 (The Princess Bride) |
米国 | ロブ・ライナー |
1986 | 「アメリカ帝国の滅亡」 (Le déclin de l'empire américain) |
カナダ | ドゥニ・アルカン |
1985 | 「オフィシャル・ストーリー」 (La historia oficial) |
アルゼンチン | ルイス・プエンソ |
1984 | 「プレイス・イン・ザ・ハート」 (Places in the Heart) |
米国 | ロバート・ベントン |
1983 | 「再会の時」 (The Big Chill) |
米国 | ローレンス・カスダン |
1982 | 「テンペスト」 (Tempest) |
米国 | ポール・マザースキー |
1981 | 「炎のランナー」 (Chariots of Fire) |
英国 | ヒュー・ハドソン |
1980 | 「ジェラシー」 (Bad Timing) |
英国 | ニコラス・ローグ |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
---|---|---|---|
年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1979 | 「Best Boy(原題)」 | 米国 | アイラ・ホール |
1978 | 「ガールフレンド」 (Girlfriends) |
米国 | クローディア・ウェイル |