トロント国際映画祭の歴代の受賞作です。最高賞となる「観客賞」の一覧。2022年はスティーブン・スピルバーグ監督の半自伝「フェイブルマンズ」が受賞しました。次点は「ウィメン・トーキング」、3位は「ナイブズ・アウト: グラスオニオン」。
▼ 2022年の結果 ▼年 | 作品賞 | 詳細 |
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2022 | 「フェイブルマンズ」 | 詳細↓ |
2021 | 「ベルファスト」 | 詳細↓ |
2020 | 「ノマドランド」 | 詳細↓ |
2019 | 「ジョジョ・ラビット」 | 詳細↓ |
2018 | 「グリーンブック」 | |
2017 | 「スリー・ビルボード」 | |
2016 | 「ラ・ラ・ランド」 |
トロント国際映画祭は毎年9月にカナダで開催されます。 最優秀作品賞に相当する「観客賞」(ピープルズ・チョイス・アワード)は、少数の審査員ではなく、映画祭の来場者(映画ファンら)の投票によって選考されます。略称はTIFF。
トロント映画祭は、アカデミー賞の有力な前哨戦と位置づけられています。
トロント映画祭で観客賞を獲得した映画は、アカデミー賞作品賞にノミネートされる確率が高いです。
一連のオスカー前哨戦の中で、時期的に最も早く開催されます。
世界最大の映画市場である北米で開催されることもあり、ハリウッドの娯楽作品やメジャー作品が多数出品されます。
国際映画祭の中では、カンヌに並ぶ注目度の高さになっています。
部門 | 受賞作 |
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観客賞 |
「フェイブルマンズ(The Fabelmans)」
スティーブン・スピルバーグ監督 (アメリカ映画) (全米公開:2022年11月23日、日本公開:未定) ![]() 2位:「ウィメン・トーキング」 (米国、サラ・ポーリー監督) 3位:「ナイブズ・アウト:グラスオニオン」 (米国、ライアン・ジョンソン監督) (日本公開:2022年12月23日Netflix配信) |
ミッドナイト・マッドネス観客賞 |
アル・ヤンコビック物語
「Weird:The Al Yankovic Story」 |
日本からの出品 |
<コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門>
「LOVE LIFE」 深田晃司監督 「PLAN 75」 早川千絵監督 |
トロント国際映画祭 観客賞 | ||
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年 | 作品名 | 内容など |
2021 |
「ベルファスト(Belfast)」
(英・米・アイルランド映画/ケネス・ブラナー監督) 日本公開:2021年3月25日 予告編→ 【配信:アマゾン】 ![]() 2位:「Scarborough」(カナダの独立系映画) 3位:「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(ジェーン・カンピオン監督、ベネチア国際映画祭の作品賞) |
ケネス・ブラナー監督の半自伝的映画。
ベルファストは、イギリスの北アイルランド首都。ブラナー監督は幼少期をベルファストで過ごした。
カトリックとプロテスタントが激しく対立した北アイルランド紛争の時代に生きる少年を描く。
白黒映画。
大女優ジュディ・デンチが出演。主人公の祖母を演じている。 ブラナー監督は1990年、「ヘンリー五世」(1989年)でアカデミー賞監督賞を受賞した。 俳優としても輝かしキャリアを持っており、 「ヘンリー五世」でアカデミー賞主演男優賞、「マリリン 7日間の恋」(2011年)で助演男優賞にノミネートされた。 |
2020 |
「ノマドランド」
(アメリカ映画/クロエ・ジャオ監督) 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ ![]() 2位:「ワン・ナイト・イン・マイアミ)」(米国、レジーナ・キング監督) 3位:「Beans(原題)」(カナダ) |
ノマドランドは、中国出身・米国在住の若手女性監督クロエ・ジャオの3作品目。
ベネチア国際映画祭との2冠を達成した。
主人公は、2008年の不況で家を失った女性。 米ネバダ州の砂漠に停めた車で暮らしている。 レストランのバイトなどで生活費を稼ぐ。 彼女のように遊牧民(ノマド)的な生活を送る人たちをドキュメンタリー風に活写する。 独創的な語り口や斬新な映像美、撮影技術(シネマトグラフィー)が高い評価を得た。 主役のフランシス・マクドーマンドの演技も称賛された。 ジャオ監督はインデペンデント映画「ザ・ライダー」(2017年)で高い評価を受け、 マーベル映画「エターナルズ」(2021年)の監督に抜擢された。 |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
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年 | 作品名 | 国 | 監督 |
2019 |
「ジョジョ・ラビット」
予告編→ 動画配信(Amazon)→ 2位:「マリッジ・ストーリー」 3位:「パラサイト 半地下の家族」 |
米国 | タイカ・ワイティティ監督。第2次大戦期のヒトラー時代のドイツが舞台。10歳の少年ジョジョを目を通して、独裁、戦争、大人たちの欺瞞を風刺的に描いた。ワイティティ監督はユダヤ人。マーベル映画「マイティ・ソー/バトルロイヤル」の監督で知られる。本作では、自らヒトラー役を演じている。 |
2018 |
「グリーンブック」
動画配信(Amazon)→ 2位:「ビール・ストリートの恋人たち」 3位:「ROMA/ローマ」 |
米国 | ピーター・ファレリー |
2017 | 「スリー・ビルボード」
動画配信(Amazon)→ 2位:「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」 3位:「君の名前で僕を呼んで」 |
米国 | マーティン・マクドナー |
2016 |
「ラ・ラ・ランド」
動画配信(Amazon)→ 2位:「LION/ライオン ~25年目のただいま~」 3位:「奇跡のチェックメイト - クイーン・オブ・カトゥエ -」 |
米国 | デイミアン・チャゼル |
2015 | 「ルーム」
2位:「怒れる女神たち」 3位:「スポットライト 世紀のスクープ」 |
カナダ、アイルランド | レニー・アブラハムソン |
2014 | 「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
2位:「しあわせへのまわり道」 3位:「ヴィンセントが教えてくれたこと」 |
英国、米国 | モルテン・ティルドゥム |
2013 | 「それでも夜は明ける」
2位:「あなたを抱きしめる日まで」 3位:「プリズナーズ」 |
米国 | スティーヴ・マックイーン |
2012 | 「世界にひとつのプレイブック」
2位:「アルゴ」 3位:「ゼロ タウン 始まりの地」 |
米国 | デヴィッド・O・ラッセル |
2011 | 「私たちはどこに行くの?」
2位:「別離」 3位:「人生、ブラボー!」 |
レバノン、仏、エジプト、伊 | ナディーン・ラバキー |
2010 | 「英国王のスピーチ」
2位:「おじいさんと草原の小学校」 |
英国、オーストラリア | トム・フーパー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
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年 | 作品名 | 国 | 監督 |
2009 | 「プレシャス」 | 米国 | リー・ダニエルズ |
2008 | 「スラムドッグ$ミリオネア」 | 英国 | ダニー・ボイル |
2007 | 「イースタン・プロミス」 | 英国、カナダ、米国 | デヴィッド・クローネンバーグ |
2006 | 「ベラ」 | 米国、メキシコ | アレハンドロ・ゴメス・モンテヴェルデ |
2005 | 「ツォツィ」 | 英国、南アフリカ共和国 | ギャヴィン・フッド |
2004 | 「ホテル・ルワンダ」 | 英国、アメリカ、伊、南アフリカ共和国 | テリー・ジョージ | 2003 | 「座頭市」
金髪で盲目の居合の達人、座頭市(ビートたけし)は、旅芸者の姉妹(大家由祐子、橘大五郎)と宿場町で知り合い、町を仕切るヤクザの銀蔵(岸部一徳)が姉妹の親のかたきと知る。そのころ、ヤクザたちは浪人の服部(浅野忠信)を用心棒に雇った。座頭市と銀蔵一家、そして服部との対決の時が近づく。 |
日本 | 北野武
北野武(きたの・たけし)は、1947年(昭和22年)1月18日、東京生まれ。1973年に漫才コンビのツービートを結成。1982年フジテレビ「オレたちひょうきん族」で不動の人気を得る。1981年「マノン」で映画初出演。1983年大島渚監督「戦場のメリークリスマス」に出演。1989年映画「その男、凶暴につき」で監督デビュー。以後「ソナチネ」「菊次郎の夏」「BROTHER」など話題作を監督。 |
2002 | 「クジラの島の少女」 | ニュージーランド、ドイツ | ニキ・カーロ |
2001 | 「アメリ」 | 仏 | ジャン=ピエール・ジュネ |
2000 | 「グリーン・デスティニー」 (臥虎藏龍) |
台湾、香港、アメリカ、中国 | アン・リー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
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年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1999 | 「アメリカン・ビューティー」 (American Beauty) |
米国 | サム・メンデス |
1998 | 「ライフ・イズ・ビューティフル」 (La vita è bella) |
伊 | ロベルト・ベニーニ |
1997 | 「ハンギング・ガーデン」 (The Hanging Garden) |
英国、カナダ | トム・フィッツジェラルド |
1996 | 「シャイン」 (Shine) |
オーストラリア | スコット・ヒックス |
1995 | 「アントニアの食卓」 (Antonia) |
オランダ、ベルギー、英国 | マルレーン・ゴリス |
1994 | 「司祭」 (Priest) |
英国 | アントニア・バード | 1993 | 「スナッパー」 (The Snapper) |
英国、アイルランド | スティーヴン・フリアーズ |
1992 | 「ダンシング・ヒーロー」 (Strictly Ballroom) |
オーストラリア | バズ・ラーマン |
1991 | 「フィッシャー・キング」 (The Fisher King) |
米国 | テリー・ギリアム |
1990 | 「シラノ・ド・ベルジュラック」 (Cyrano de Bergerac) |
仏 | ジャン=ポール・ラプノー |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
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年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1989 | 「ロジャー&ミー」 (Roger & Me) |
米国 | マイケル・ムーア |
1988 | 「神経衰弱ぎりぎりの女たち」 (Mujeres al borde de un ataque de nervios) |
スペイン | ペドロ・アルモドバル |
1987 | 「プリンセス・ブライド・ストーリー」 (The Princess Bride) |
米国 | ロブ・ライナー |
1986 | 「アメリカ帝国の滅亡」 (Le déclin de l'empire américain) |
カナダ | ドゥニ・アルカン |
1985 | 「オフィシャル・ストーリー」 (La historia oficial) |
アルゼンチン | ルイス・プエンソ |
1984 | 「プレイス・イン・ザ・ハート」 (Places in the Heart) |
米国 | ロバート・ベントン | 1983 | 「再会の時」 (The Big Chill) |
米国 | ローレンス・カスダン |
1982 | 「テンペスト」 (Tempest) |
米国 | ポール・マザースキー |
1981 | 「炎のランナー」 (Chariots of Fire) |
英国 | ヒュー・ハドソン |
1980 | 「ジェラシー」 (Bad Timing) |
英国 | ニコラス・ローグ |
トロント国際映画祭 観客賞 | |||
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年 | 作品名 | 国 | 監督 |
1979 | 「Best Boy(原題)」 | 米国 | アイラ・ホール |
1978 | 「ガールフレンド」 (Girlfriends) |
米国 | クローディア・ウェイル |